英語学習人口は多いけど成果を手にする子は少ないことに疑問を持つ必要があります
子供の語学力を本気で成長させたいと思ってるパパママには、ぜひとも耳を傾けて欲しい本質的な内容です。
正直、日本の子供向け英語教育の業界は、ジレンマに陥っていると思います。
理由は「英語は楽しく学ぶべき!」みたいな感覚を多くの親が持っていて、スクールは、そういう親の希望に応えなければビジネスとして成り立たない…
という、語学力の成長よりも「親の希望を最優先」にしなければならない構図が横たわっているからです。
確かに、歌やゲームを主軸にして習得できるのであれば、反復の復習やテストに比べて、圧倒的に楽しいでしょう。
でも、「楽しく!」を主軸において、本当に英語という言語の習得が可能かと言えば、正直、難しいと思います。
例えば、料理や釣りなど趣味であっても基礎的なことを何度も反復したり、場合によっては、まるでテスト対策であるかのような勢いで、のめり込んで練習したりしますよね。
それによって基礎的なことが習得できて、それを習得したことで、さらにできることが広がって、よりその趣味を楽しめることに繋がっていきます。
これ、子供の英語にも同じように当てはまります。
確かに”幼児期”の英語は確実に楽しくなければなりません。
これには僕も完全に同意です。
でも、小学生を対象にしているスクールでは、楽しさを優先するのではなく、習得を確実に優先させ、その中で、最大限、楽しさを採り入れるスタンスが求められるべきだと思います。
小学校に入学すれば、興味のない教科であっても向き合わなければいけない状況になります。
親も、算数が苦手ならお勉強感の塊でしかない「公文式」に通わせたり、他の教科も学習塾に通わせるなどして、お勉強感の強い取組みをしますよね。
でも、これが英語になると、とたんに「楽しくなきゃね!」と言い始めるわけです。
国語、算数、理科、社会には、お勉強感を求めても問題ないのに、なぜ英語になると「楽しくなきゃね!」が持ち出されてしまう….。
こういう状況が圧倒的に多いんですね。
なのでスクールは歌やゲーム等を軸に進めざるを得なくなり、本当に大事な基礎力の構築を素直に取り組めるような方針を打ち出さないところが多いです。
日本人の英語力レベルは高い?低い?
結果、どうでしょう?
何年か真面目にスクールに通ったとして、英語が本当に上達する子って、10人中、どれくらいですか?
良くて2~3人ほどではないでしょうか?
これってまさに、「今の日本の子供の英語教育業界のやり方は的を得てません!」と、言っているのと何ら変わらないと思うのですが、
こういうことに気付くパパママって、残念ながらあまり見かけません。
台湾とか韓国の英語教育業界では、子供の語学力が健全に成長するために必要な「本質的取り組み」が普通に行われます。
実際、娘が通ったスクールは、簡単なところからスタートしつつも、必要な語彙力や文法力を、読んで書いて聞いて話すという4方向からのアプローチにて徹底させつつ、確実に生徒の語学力を成長させていました。
前のページでも触れましたが、娘は約15人のクラスメイトと一緒にスタートしました。
3年半の全カリキュラムを修了した時、全員、皆同じ高いレベルに到達していました。
途中でアメリカへ移住していった1名を除き、全員です、全員!
日本の子供の語学教育業界は、「楽しくね!」を信じ込んでいる親の希望に沿うために、本来重視すべき「語学力の成長」という本質部分を捨てているのです。
だから結局、国際的な英語力ランキングで、台湾、韓国、そして中国ともはっきりした差がついている状態であり、日本人の英語力はどう見積もっても低い…という状態になっています。
そもそも、歌とかゲームを軸にした“楽しさ”を重視した進め方で英語の基礎がしっかり完成するのであれば、とっくの昔からもっと多くの日本人が英語ペラペラになっていると思います。
僕も、海外で約25年間生活していますが、日本人はなぜあんなに英語が下手なんだ?…と真剣に訊ねられたことが何度もあります。
残念ながら、今後も変わることなく、こういう状況は継続すると思います。
この講座に参加された方々は、子供の語学に関して少しだけ考え方を先進的にすべきだと思います。
楽しさは当然大事です。
ただ、その前に押さえるべきことがあるってことです。
そこをしっかり押さえた上で、楽しさを最大限盛り込めるスタンスを採る…。
子供の語学力の成長を本当に望むのであれば、それが本当に実現できる順番を踏む必要があります。
なので、この状況を少しでも何とかしたい…子供の語学力は運や才能とは一切関係なく、押さえるべきことを押さえれば普通に高いレベルに育つことを伝えたい…これがこの講座の最大のねらいです。